家事に関わる夫は確かに増えたが、あいかわらず家事が減らない妻。
妻と夫、それぞれの相手に対する「本音の希望」はすれ違っていた!
妻が夫に望む「家事よりもっとして欲しいこと」とは…?
夫の家事・育児への参加率が高いほど「いい夫婦」という風潮があるが、25-44歳の既婚男女に調査したところ、実際の家事実態やパートナーへの希望、家庭満足度など、これまでの通説を覆すような結果が見えてきた。
妻は夫に「もっと家事をして欲しい」という希望より、「外で稼いできて欲しい」と望み、夫は妻に「疲れて帰ってきた僕をやさしくいたわって欲しい」と望んでいる。また、夫の家事実態を8年前の同調査と比較すると、夫の家事主担当意識(※)は上昇しているものの、妻側の担当意識に減少は見られず、また、夫の家事といっても「ごみ出し」「風呂掃除」がメインであるのが現実。とはいえ、配偶者の存在を例えてもらうと「宝もの」「恋人」というあたりが20代も40代も上位にくるあたり、夫婦のカタチはさまざまなれど、お互いを想う気持ちはちゃんと育まれているようだ。
※家事主担当意識:家事ごとに「家庭でその家事を主に行っているのは自分」と回答された率を示す。
TOPICS
夫が「主に自分が担当している」と認識している家事
家事の主担当意識(「主に自分が担当している」意識)を見ると、夫は8年前と比べて平均10.8ポイント上昇し、すべての家事で伸長している。伸び率トップは洗濯(2008年10.5%→2016年22.6%)で、洗濯周りの家事主担当意識はほぼ倍増となった。
夫の主担当意識が高い家事は8年前と変わらず「ごみ出し(50.3%→66.8%)」、次いで「風呂掃除(36.5%→51.3%)」「食後の後片付け/食器洗い(24.4%→35.9%)」。(夫の家事担当意識が伸びているにもかかわらず、妻の家事主担当意識はほぼ変化がなく、全体平均はわずかに -2.3ポイントでほぼ増減がない。)
好きな家事
夫婦それぞれの「好きな家事」を見ると、妻の好きな家事の上位は「日常の買い物(53.3%)」「洗濯(48.5%)」「洗濯物を干す(43.1%)」。夫は日頃行っている「ごみ出し(36.4%)」「日常の買い物(36.3%)」「風呂掃除(32.0%)」。「ごみ出し」「風呂掃除」の妻が好きな割合は共に約1割と低いため、この家事分担はお互いにとってハッピーと言えそうだ。
配偶者に望むこと
夫が妻に望むことの上位は、「家事を無理してまですることはない、できる範囲でいい(26.7%)」「疲れて家に帰る自分をやさしく癒やしてほしい(23.6%)」「現状で満足。何も望むことはない(21.9%)」となっており、穏やかな気持ちの一面がうかがえる。
一方、妻が夫に望むことの上位は「自分のことは自分でして欲しい、頼りすぎないで欲しい(31.9%)」「出世して欲しい(29.5%)」「とにかく外で働いて稼いできて欲しい(28.2%)」と夫の気持ちに比べるとかなり現実的なようだ。ちなみに「現状で満足。何も望むことはない」は11.3%と夫の約半分にとどまった。
(ちなみに、家庭生活満足度が低いほど配偶者への注文は増加傾向にあった。)
配偶者の存在
夫にとっての妻の存在を年齢別に見ると「宝もの」「命、生きがい」「恋人」が上位にのぼるが、これらについては総じて夫側の思いの方が強く、やや片思い気味の傾向がうかがえる。また、これらの項目は夫婦とも若いほど思いが強く表れている。一方、妻にとっての夫の存在を見ると「親友」「友達」の率が夫よりも高く、また、「収入源、ATM」との回答も見られた。
家庭生活満足度別 比較
家庭生活満足度別に見てみると、満足層(10点満点で8点以上をつけた人)の方が不満層(10点満点で2点以下をつけた人)より、平均世帯年収で男性130万円以上、女性160万円以上、高かった。また、家事の好き嫌いにおいては男女ともに満足層の方が「好き」の比率が高く、家事の自己採点においても満足層の方が高い。
調査概要
調査実施サイト | 株式会社マクロミル(インターネットリサーチ) |
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調査対象者 | 全国25歳~44歳の男女 |
調査期間 | 2008年6月 |
回答者数 | 10,309件 |
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