2016.04.08 事例紹介 2008年→2016年 家事調査速報02

事例紹介

前回、ウエーブプラネット自主調査として「家事に関する調査」を行ったのは2008年春でした。人々が新しいライフスタイルに覚醒した8年間を経て、再び、日本の家事の変化を追うべく調査を実施いたしました。新しい発見を都度発信していきます!

【調査概要】調査対象者:25~49歳・男女(都市部在住)/調査期間:2016年1月20日~24日/回答者数:1,963件/調査実施サイト:株式会社マーシュ(インターネットリサーチ)

【速報】2016年4月8日版

夫たちも悩んでいる!? 年代により異なる既婚男性の家事の悩み

40-44歳「感謝をうまく伝えられない」27.2%

25-29歳「がんばっているつもりなのに、評価されない」 17.2%

※既婚男性(25-44歳都市部在住)「家事に関する悩みや不安について」

イクメンプレッシャーなる言葉も登場していますが、いまや「仕事と家庭の両立」は女性だけの問題ではありません。真面目な男性ほど、また、妻を思いやる男性ほど両立の悩みは深刻になるとかねてより警鐘をならしていました。(ちなみに、「両立」という概念や言葉自体が非常に懐疑的であり、そもそも両立を目指すこと自体に意味が無いのでは、とさえ思います。)

ウエーブプラネットでは既婚男女が家事についてどのような悩みや不安を持っているか、2008年、2016年と調査しています(複数回答)。

「特に悩みや不安はない」 2008年 49.7% → 2016年 41.4%

※既婚男性(25-44歳都市部在住)「家事に関する悩みや不安について」

家事について悩みや不安がない既婚男性たちは約1割減少、つまり悩みや不安を持つ人たちは増えているのです。年代別でみると、2016年では25-29歳35.3%ともっとも少なく(つまり、悩みや不安を持つ人が多い)、35-39歳45.6%がもっとも「悩みや不安がない」状態です。

家事についての彼らの悩みや不安、いったいどのような内容でしょうか。

25-29歳はやる気が空回り気味?

悩みや不安が多い25-29歳では「家事をする配偶者・パートナーに感謝の気持ちをうまく伝えられない(24.2%)」が最多ですが、この年齢区分の特徴として全体より5ポイント以上多い悩みは「がんばっているつもりなのに、評価されない(17.4%)」でした。

他にも「配偶者・パートナーとの間の分担がうまくいかず、負担となっている(12.6%)」、「自分よりも上手くやっている人をみると自己嫌悪に陥る(10.0%)」は35-39歳、40-44歳のほぼダブルスコアとなっており、「やる気はあるけれど、うまくできていない」焦りが漂ってくるようです。

30-34歳は隣のイクメン幻想に不安?

「やらなければならないことがたくさんあるのに、できていない(22.0%)」「家事をやらないことで配偶者・パートナーから愛想をつかされないか、不安である(15.6%)」「自分よりもがんばっている人をみると焦る(11.6%)」「家事関連のメディア情報に触れると、自分はこれでいいのか不安を感じる(8.0%)」「相談できる相手がいない(6.4%)」については30-34歳が最多な悩みでした。みんなと同じようにできているか不安になっている様子がうかがえ、思わずエールを送りたくなります。

35-39歳、多忙すぎるのか、自信があるのか?

「特に悩みや不安はない」が最多の35-39歳ですが、悩みや不安のそれぞれについてもいずれも低い値になっています。働き盛り世代であると同時に、家事や育児など家庭内運営もある程度の慣れや役割が定着している年代かもしれません。あるいは仕事も家庭内も忙しすぎて悩んでいる暇もないほどなのでしょうか。

40-44歳、妻への感謝の気持ちをうまく伝えられないことが悩み

27.2%の人が「家事をする配偶者・パートナーに感謝の気持ちをうまく伝えられない」としています。「やらなければならないことがたくさんあるのに、できていない(20.4%)」との自覚もあり、後ろめたさを感じつつ、また、妻へは感謝しつつもうまく言えない、となんともシャイな姿が浮かび上がってくるようです。

家事に関する商品やサービスの一側面として、家事行動に伴う「気持ち」に注目して企画に取り組むこともビジネスチャンスに繋がるのではないでしょうか。